ハッとして時計を見ると、 あれからもう二時間も経っていて 空もうっすらと夕闇に包まれていた。 「光弥っごめん! すぐ行くからっ」 「当たり前だろ。 いつまで待たせるつもりだよ」 「じゃ、俺帰るから」 もうすでに仕度を終えている仙道君に 私は慌てて手を振った。 「うん!バイバイ!」 ________ 気まずい。 何がというと。 さっき大学を出てきた私達は、 並んで歩いているのだけど。