意識が朦朧とするなか、少し身体を起こすと、ガチャン、とドアが開く音がした。



そこから入ってきたのは、一人の女。



未だにしっかりしてない記憶でも、わかった。きっとさっき俺に声をかけてくれた、女だろう。



その人は、俺を見ると、にっこりと微笑んだ。



「起きたんだね、よかった。
急に意識失うんだもん。
ここまで連れてくるの、苦労したんだから~!」



ペラペラと苦笑しながら喋る彼女に、思考がついていけない。