俺、仙道秋夜は
家に届いた一通の手紙を見て
頬を緩めた。



その手紙には、
ランドセルを背負った女の子と
俺が初めて愛した人が写っていた。



「秋夜?
誰からの手紙?」



リビングにひょっこり
顔を出して、そう俺に訊く
そいつの腕には、まだまだ小さな男の子がいる。



「昔の、友人からだよ……」



俺はそう言いながら
あの日の事を思い出した。






ーーーーーあの日。



結婚式を抜け出した俺は
フラフラと街を徘徊していた。