ーーーー"いつか絶対左手に……左手に、はめてやるから" 光弥との一番の思いで。 どうして今更、思い出すというのだろうか。 もう、叶わないのに。 ううん。叶えない、の。 なのに。 「いま、左手……怪我してて。右手でも、いい?」 どうして、私は。 「えーっ、プロポーズ!?」 翌日、久しぶりに千夏と会った私は、プロポーズの事を打ち明けた。 千夏は自分の事のように喜んでくれた。