「随分変わったんだな、お前。別にいいよ、奪うだけだから」 そう言うと光弥は余裕そうに構えながら、去っていく。 ……奪う、なんて。 ずるい。 ずるいよ。 そんな風にドキドキさせるなんてーーーーー。 「あそこで俺を選んでくれなかったら……別れる、つもりだったよ。潔く」 帰り道、手を繋ぎながら家路を辿っていると、不意に秋夜がそう言い出した。 それに驚いて、秋夜を見上げる。