初めてみる秋夜のその表情に、私まで固まってしまう。
「今更、返せって言われても返さねえから。どんな理由であれ、捨てたのに変わりはないし。
それに俺にこいつを任せたのだって、お前だろ」
そこまで言うと、秋夜はぎゅっと私の手のひらを握った。
私も心のモヤモヤを取り払うようにそれを握り返す。
これでいい。
これでいいんだ。
私が好きなのは、秋夜だから。
秋夜を、愛してるんだから。
秋夜の言葉をきいた光弥は、クスッと笑いをこぼした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…