あの暗いどん底から、救い出してくれたのは秋夜なの。 私のただ一人のーーーーー恩人、なんだ。 「……俺も、好きだよ」 その声に驚いて、振り向けば、息を切らした秋夜が居た。 「秋夜……?」 「……さっき、見かけて、嫌な予感……して」 秋夜はそう言いながら私を抱き寄せた。 そしてそのまま、光弥を睨み付ける。