病院の外に出ると、ポロポロと涙が零れてきた。 幸せ……俺の幸せって、なんだろう。 恋那……会いたい。二年も経ったっていうのに、忘れられないんだ。 「俺、幸せになれるのかな……」 だけど俺、いつも思うんだ。 俺の幸せは……恋那が隣にいることなんじゃないかって。 ーーーーーーごめん、親父。 親父の遺言、俺には不可能に違いないから。