こんなになるまで、ずっと働いて、夢追いかけて……。 ふと、親父の目が開いて、しっかりと俺を見据えた。 「こう……や…」 「親父……。苦しいか?」 そうきくと、ふわり、と親父は微笑んだ。 「……幸せに、なれ……よ」 ーーーーーーそれが、親父の最後の言葉だった。 親父は眠るように、息を引き取っていった。