「親父っ」



思い切り開けたドア。



そのなかで、親父は静かに横たわっていた。



軽く息をしながらも、もう息がたえそうになっていて。



俺は触れてしまえば壊れそうな親父に、そっと寄っていき、その手を握った。



「親父……」



しわくちゃの手を見ると、悲しくなってきた。