そんな不安が、俺にも伝わってきたのか、冷や汗に見舞われる。
「母さん、落ち着いて。どうしたの」
『あのね、光弥、お父さんがーーー』
次の言葉をきいた俺は、受話器をジョセフに押し付けて、外に飛び出た。
次が大事な取引先との会議だとか、そんなんすぐ吹っ飛んでいった。
「社長代理っ!!」
「悪い!今からお前が社長代理だ!ヒャッホーイって喜んどけよ!」
そう無理やり言い聞かせてから、もうダッシュした。
「……ヒャッホーイ……」
ジョセフが虚しくそう呟くのを背中に受けながら。
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