だってそこには、岩戸先輩が立っていたから。



随分と久しぶりに見かける岩戸先輩は、少し痩せて、だけど幸せそうだった。



「お久しぶり……です」



「うん。…ちょっとさ、どこかで話そうか?」



私は静かに頷いて、岩戸先輩の後ろを付いていった。



岩戸先輩に連れられたファミレス。
もう時間が中途半端だからか、ガランとしていた。



ーーーーーいっそ、騒がしかった方が、嬉しかった。



「……そんなに緊張しないで?」