なんだか妙に寂しくなって、泣きそうになってしまう。



ーーーーーあれから、光弥と会うことは無くて。



お母さん達にもなんも訊かれずに、私はただ脱け殻のように過ごしていた。



目を瞑って、出てきたのは光弥との思い出。
美しくも色褪せてしまった、思い出ーーーー。



好きだった。
大好きだった。



愛して……た。



「ーーーーーー椎名?」