恋那に冷たく別れを告げて、何事も無い風を装いながら家を出てきたけど。 その瞬間、鼻の奥がつーんとなって、涙が浮かんできた。 ーーーーー昨日、抱き締めた温もりが。 明日からは、永遠の物になるなんて。思いもよらずに。 あの日、俺の世界は壊れた。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆ それは、9月ごろの事だっただろうか。 「ねえ、国立君」