そこに居られなくなった私は、その場を逃げ出した。 ーーーー涙さえ、出ない。 あるのは絶望感と消失感と……僅かな、怒りだけ。 右手に光る指輪が苦しい。 あんなにキラキラと光っていたのに、今は色褪せて見えてしまう。 「別れよ」 家に帰ると、冷たく放たれたその一言。