「いいよ。お前の好きなとこ、連れてってやるよ」 そう優しく口元を和らげた。 変なの。いっつもめんどくさがるくせに、最近の光弥は私に甘い。 かと思えば、何かを考え込んでいて。 それにあのせつなげに揺れる瞳。ごくたまにだけど、哀しい色の瞳が忘れられない。 _______ 妙な、胸騒ぎがするんだよ、光弥。