すれ違いざまに、温かくしとけよって言われたから、頷いた。 適当に服を選んで、それから髪の毛を少しだけ巻いた。 光弥の隣では、いつだって綺麗でいたい。見合う女の子で居たいから。 「お待たせっ」 そう言って、外に出ると、私を見つめた光弥が柔らかく微笑んだ。 「かわいい……。行こ」 そう言って光弥が私の手をひく。