Special Edition



彼女の顔色を窺いながら、胸中を探る。


もしかして、今日の服装や髪を褒めて貰いたかったのか?

………そうかもしれないな。

母親の見送りもあって、敢えて口にしなかった事が仇になったか?


俺は蘭の頭にポンと手を乗せ、優しく微笑みながら。


「今日の蘭は可愛いな」

「えっ?////」


俺の言葉に一瞬で赤くなる蘭。

やっぱり、女の子なんだな。


「スカートも似合うし、髪も俺好み」

「ッ////」


ふんわり巻かれた髪を一掬いして、指先で感触を確かめる。

初めて見た時もそうだったけど、蘭の髪は艶めいていて凄くキレイ。

風に靡くと目を奪われる。


今までの俺ならここで一掬いした髪に口づけるところだが、今の俺は敢えてしない。

俺は指先を滑らかに滑らせ、彼女の髪を優しく梳いた。


「行こうか」


彼女の頭に再びポンと手を乗せ、歩き出すと。


「ん?」


何故か、再び服を引っ張られてしまった。


「蘭?………どうかしたのか?」


膝を折るように彼女の顔を覗き込むと、