ただひとつ。Side Story





「和志が部活してる所、見たことないなあ…。」


すぐ横を歩きながら、加藤が小さく呟いた。


「イヤ、見なくていい。見なくて正解っ。」



俺は女子に見られることを極端に嫌っていた。


それもそうだろう、あんな地味な姿…。人に見られたくない。



「…カッコイイんだろうなあ…。」


加藤は更に、畳み掛ける。


かっこいいか?



だってどう考えたって地味すぎる。(偏見かもしれないが…。)


今時の奴は、大抵サッカー·野球·バスケを選ぶ。


けど、皆に意外だと言われながらも俺が続けているのは…


卓球だ。




「……。加藤のプレーのがよっぽどかっこい~ぞ。」


「…見たことあるの?」


「そりゃもちろん。」


「…そうなんだ…。」


加藤は恥ずかしそうに俯いた。