ただひとつ。Side Story





「はあ?…朝永?サッカー部のマネージャーの?」


呆れた声を上げているのは…


違うクラスで学級委員をしている、神尾大地。




「お前この前まで里中がいいって言ってなかった?」


「…そーなんだけどさあ、朝永教室遠いのに、毎日わざわざうちのクラスの水場まで来るだろ?なんか訳あんじゃねーかな。それに、あいつ黒のパ…。」


やべ。
コイツにこの話は…。


「……『パンツ』?」


俺が躊躇した言葉を、サラリと言い当てた。


「…いや、違う違う…。」


「……。パンツが黒いから惚れるのか?黒だからって何が違うんだ?」


「馬鹿か!黒っていやー誘惑の色だろ?しかも、朝永はブラも黒だ。」


「……はいはい。」


大地は俺の声を、見事に右から左へと受け流す。


まあ、いつものことだけど……。




「…で?俺に何しろって?」