ただひとつ。Side Story




「…うおっ…。黒だ。」


「黒だな…。」


「しかも、レースつき。」


「…学校来んのにどんだけ気合い入ってんだ、アイツ。」


「…やべ~……。かわいい…。」


「テメ~パンツで惚れるか?」


「…違う。断じて違う。俺は彼女の心意気に感銘を受けた。」


「…『カンメイ』って何?」


「……さあ…?」


「………。お前はアホだ。」


「言うな、分かってる。」





毎日お決まりの休み時間。




教室のドアを開けたすぐそこに、水場がある。



ドアの側は…


俺達のたまり場となっていた。




理由は簡単。




中学男児の唯一の楽しみがそこにあったからだ。