ただひとつ。Side Story







「…あ。また、飛行機雲。」



「…ホントだ。」



夢の時間はあっという間に終わり…


私達はまた、現実へとひき戻された。




私の声に一番に反応するのはやっぱりひよりで……




それが、何だか妙に…


嬉しかった。




見上げる空の一筋の雲。




「さっきより長いね。」




ひよりがまた、手を翳してそれを計る。




「そう?さっきのが長いよ。」




「…う~ん、どうだろうね。」




彼女は眩しそうに目を細め、その軌跡をじっと辿っていた。




私も、その隣りで……



ぼうっと、行方を追い続ける。






青空に浮かんでくるのは、透子と和志の幸せそうな笑顔。