ただひとつ。Side Story





「あ♪うちらみんな同じテーブルじゃん。」



手にした席次表をまじまじと見つめ、楓が嬉しそうに駆け寄ってきた。


「【新郎·新婦友人】ってなってんな。しかもど真ん中のセンターじゃん。」


私も、自分のものを開いて確認する。


「トーコらしくない?ひよりと颯太くん、それに楓と大ちゃん。カップルがバラバラの席。」


「あははっ、確かに!」


ひよりがそれを見て大爆笑した。


「そりゃイチャつかれたら俺らが立場ねーもんな。」


健くんがうんうんと頷く。


「…私は構わないけどね。」


「そうかあ~?」




座席は、私、楓、颯太くん、、大ちゃん、健くん、ひより…の順番で円になっている。つまり…私の両隣りはひよりと楓。


一応男女分けたような組み合わせだ。



「お。ひよりちゃんが隣りなら悪くねーな。」


健くんがおちゃらけて言った。


「………。」


バシッと…


いい音をたてて、健くんの頭が誰かにはたかれた。



「なんもしねーよ!する訳ないじゃん。」


「馬鹿、当たり前。」


犯人は言うまでもなく…、颯太くん。


「やだ、やきもち?」


楓がそれを見て茶化す。


「アホか。」


ポーカーフェイスで答えるけれど…、


ちょっとだけ顔が赤くなってる…。


「…バレバレ。」


なんだか…ホントかわいい人だ。


「それよかお前、大丈夫?随分余裕あるみたいだけど。」


颯太くんはすぐさま話題を変えて、ひよりに向き直した。


「……?何が?」


不意打ちだったのか、ひよりは何のことか理解できていない。


「…イヤ、大丈夫ならいーんだ。」


「…?うん?」


ひよりも大概とぼけてるよなあ…。


颯太くんが心配になるのもわかる。



「…じゃあ行こうか。」


会話の最後を締めくくったのは、やっぱり大ちゃんだった。


さすが学級委員。


…なんて、感心してる場合じゃなかった。