ただひとつ。Side Story




不意に……


ベルの音色が響き渡る。



「……!」


私とひよりは…


ほぼ同時に、後ろへと振り返った。


…扉が開く。




「おめでとう!」


「おめでと~!」


フラワーシャワーを浴びながら…、

和志と透子は沢山の祝福の声に笑顔で応えていた。


もちろん私達も、負けじと人垣をかきわけて…


二人の頭上を目掛け、手にした花びらを…空高く投げる。




ひらひら…


ヒラヒラ…



無情にも…


それは静かに、地面へと舞い落ちていった。




「………。」



ポンっ…


「……?」


透子が私の肩に手を置いた。


その瞳は…


まるで何もかもを見透かしているかのように私に訴えかける。



「…ありがとう、まこ。」


「……!トーコ…。」




自分が…


情けなかった。



待ちに待った、もう一人の親友の結婚式。