ただひとつ。Side Story




「…すげ~、天気予報当たったな。もうすぐ、雨…やみそうじゃん。」



「…ホントだ。」



店の外へ出た二人が、空を見上げた。



…と、


視線を戻した颯太のその目の前に…、



見覚えある後ろ姿があった。




「…ひより…?」



思わず、声がこぼれた。



「…え?」



健がそれを聞き逃す訳なく…



「…わ、マジだ。………よし、チャンス。」



…その背中に一歩歩みよった。



「…バカ。お前…、何する気?」



慌てて颯太が腕を掴んで、その動きを制する。



「え?せっかく一人でいるし、偶然を装ってお近づきに…」



「やめとけ。わざとらしいぞ。」



「…なんで?いいじゃん。」



そうこう言っているうちに、



ひよりは雨の中へと……



歩み出した。