ただひとつ。Side Story

1ページ1ページを……




丁寧にめくる。



颯太がこのアルバムを見るのは…



貰ったその日以来だった。



それから一度も開かれたことのないアルバム。



「………。」




ここに……



本来は載っていたかもしれないひよりの写真。



けれど…彼女の写真は一枚たりとも存在しない。



そして、


もうひとり……




何枚か、小さくその姿が写し出されているけれど……



彼女もまた、この学校で卒業することはなかった。




「…千明……。」





彼の頬に一筋……





涙が伝っていた…。