ただひとつ。Side Story

「ふ~ん?じゃあジュース買ったらいいじゃん?間違いないし。」


「だよね。でも一日一回はカフェイン必要なの、私。」


「マジ?中毒じゃん。」



「…そーかも。そうそう、コンビニで売ってるカップのカフェオレ!あれがちょうどいいんだよね~。甘すぎず、苦すぎず、ミルクも濃すぎなくてそれでいてまろやかで……。」



「…ふ~ん?私には違いわかんないや。」



「まあ今度飲んでみてよ。」


「…機会あったらね~。」




『…カフェオレ…。…へー…。』



「そういや大ちゃんと和志遅いね。」



「ホントだ。まだ弁当終わってないんじゃん?」


「そうかも。」



『……げ。』




嫌な予感がした颯太は、さも今起きたかのように…


ゆっくりと顔を上げた。




「お。今頃起きやがった。」



「…ここうるさいし、静かなとこで寝てくる~…。」





そう言って…


そそくさと、その場を去っていった。





少し歩いた先で…


タイミングよく、大地と和志に出くわした。



「お前もオープンスペース行ってたの?」


「おう。」


「…ひより達いた?」


和志がニヤニヤしながら聞いてきた。



「さあ。」



隣にいる大地とは目を合わせずに…


できるだけ、素っ気なく答えた。



「あっそ~。じゃあね~!」



「おー…。」





やはり抜けてきて正解だったと…

改めて実感する。




これから先…
このまま避け続けていくのか…?



そんな自問自答を繰り返す。




「………。」




答えなんて知る由もなく……



流れる日々に、身を任せるしかないと…



前を向いて、再び歩き出した。