ただひとつ。Side Story





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「……てか、かっこいいよね。」


「うん、思った!」


「…彼女いるのかな?」


「今度聞いてみよっか……」




一方、7組の教室……。




「ひより、まこ!2組の颯太くんて知ってる?」




「…男子の名前、全然しらないや。…まこは?」



市川ひよりは、突然の質問に首を傾げ…



すぐ隣りに座る長谷川まこに顔を向けた。



「…私も知らない。」



まこもまた、あまり興味なさそうに答えた。




「嘘~、すごいかっこいいんだよ!」



「…へえ~。どんな人?」



「笑った顔がとにかくかわいくて、爽やかで…、同じクラスにいたらたまんないかも!」



「あはは、そうなんだ~!見て見たいかも。」



ひよりはカラカラと笑う。



「…今度見つけたら教えるよ。てか、次体育の授業だからこっから見えるかも!」





ひよりとまこを含む女子の面々は、教室の窓から身を乗り出して…グランドを見下ろした。




「…来た、来た来た!」



興奮ぎみの友達をよそに、二人は冷静にその指先を辿っていった。




「……あの二人組?」


「そうそう!」



「…どっち?」



「背、高い方。」



「「…………。」」




遠すぎて…


正直二人はよく見えない。



「…う~ん、確かにかっこいいような風貌はしてるけど、よく見えない。それに…多分私は好みのタイプではないな。」



まこは遠慮なく思ったことを口にした。



「…よくわかんなかった!でもかっこいいんじゃない?」


ひよりも…


特に大きな反応はない。



なにせこの二人は、マイペースに過ぎない。


あまり人の意見に左右されないのだ。





「…誰がかっこいいって?」



二人の背後に……



いつの間にか、もう一人…。