ただひとつ。Side Story

「…ひっどー、も~……。」



私は身を起こすと……



日向のその寝顔を、正面から捕らえた。




「……。颯太。ちょっと目、瞑ってみて。」



こう?と言いながら……



君はそっと瞳を閉じる。




「…どっちがそっくりよ?」



隙だらけのその顔と見比べて…


鼻でふんと笑ってやった。




「コラ。何だ今の反応は。」




今度は颯太も身を起こす。



「…そっちが先に変なこと言ったでしょ?」



「……?変なこと?…違うだろ。おまえら二人そっくりで…、可愛いって言いたかっただけで…。」



「…かわいい?」



「…うん、そう。だから……」




君の手が…


私の頭の後ろにそっと伸びて……




また、近づく顔と顔。



「『だから』…?」



「だから、…『メリークリスマス』。」



「ふっ…、なにソレ…。」