ただひとつ。Side Story

「嘘だあ~、余裕しゃくしゃくだったじゃん。」



「……なあ…」



「…ん?」



「聞いてもいい?」



「…なに?」



「今でも…雷は怖いか?」



「もう、怖くない。いつも颯太が側にいてくれるから。…颯太は?」



「…怖くない。でも…、一つだけ怖いものがあるとしたら……」



「ん?」



「日向やお前から笑顔が消えることかな。…それだけ。」



「…じゃあ一生怖くないね。」



「………。」



「颯太がいる限り…有り得ない。」



「………ありがとう。」



笑った颯太のその吐息が…


私の髪の毛を揺らす。




あと数Cm…


あと数㎜のその距離に君の顔。




…と、その瞬間に……