ただひとつ。Side Story

「…仕方ない、こればっかは。疲れなんて吹き飛ぶし、一緒にいれるだけでいいんだよな。それが『素』なんだからしゃーない。それにホラ、今だって何だかんだ…、ひより待っててくれたんだろ?」



「…寝ちゃったけどね。」



「じゅーぶん。それに…うまいしね、このケーキ。」



皿に残ったケーキを…


パクリと一口で頬張った。




「…去年より腕上げた?それに何で俺だけこんなに奮発なの?わざわざサンタ分になってるし。」



「……片方は『サンタさんに』って、日向からの配慮なんだよ。」



「…日向が…?ははっ、なーんだ。そうだったんだ。」



一気に…


その表情が綻ぶ。



「……十分贅沢なクリスマスだ。まあ、ホントは日向も一緒に過ごしたかったけど……、これはこれで、貴重な時間。」



「………。」



「気づいてた?二人きりでイヴの夜を過ごすの初めてだって。」