ただひとつ。Side Story





「…ん…?」




不意に私は……



目を開いた。




「…………。」



……夢見てたのかな?



なんて心地好い時間だったのだろう。



「……あれ?」



暖かいと思っていたら……


いつの間にか身体に毛布がかけられている。





「あ、ゴメン。…起こした?」




「……颯太……。」




片方のほっぺを膨らませ、フォークを片手に……



あの頃となんら変わることのない、優しい瞳が私を見ていた。




「…おかえり。」



「ただいま。大口開けて寝てたぞ?うまいもんでも食べる夢見てた?」



「……違うよ。けど…それに似た幸せかな。」



「…?ふーん。そっか。」



颯太は眉を垂らして笑って…



何だか楽しそう。