ただひとつ。Side Story






「ちょっとちょっと~、大地くんと楓くっついたらしいよ?」



「…はあ?!」



…まさかとは思っていたけど…


マジかっ!




加藤からの思わぬ朗報(?)に俺は思わず声を上げた。



「昨日抱き合ってたって。見た人いっぱいいるんだって~。」



…はあ?大地のやつ、優等生のフリしてんな大胆なことを…!


(…羨ましいだろっ)



「マジか!!…大胆な奴らだな。…俺らもする?」



「…やだよ、しないっ。」


「…なんで~?だってすっかり公認じゃん。今更照れんなよ。」


「照れてないし、ウザい。」


「……コラ。」



うざいって…。



「…それよかお前~、クリスマスどうするよ?」


「どうするって?」


「え。何かしないの?」


「だって部活あるじゃん。」


「そうだけど、おまえも体育館だしそう遅くなんねーだろ?」


「でも夜だし。」





………。


これって軽く拒否られてる?



「付き合って初めてのクリスマスだろ?」


「そうだけど…、それにこだわる意味あるの?」


「おまえは~…!もっとこう女子らしくなれんのかっ。」


「うるさ~い、ウザい。」


「クリスマスっていやあ恋人の一大イベントだろーよ。夏祭りよか神聖なもんだ。」


「私は賑やかな方が好き。それに雪はあんま好きじゃない。」


「…もっと深い仲になれるだろーに。」


「……サイテー。」


「…何がだ。」


「男ってどいつもこいつも何でそうなの?」


「これが健全な男子中学生だろ。」


「…どーだか。見なよ、青山くんなんかあんなに女の子に言い寄られているのに鼻の下ひとつ伸ばさないじゃない。」


「………お前…、あいつと比べんな。」


「比べてるとかじゃなくて、もっとこっちの気持ち考えて!」


「…?俺はいっつも考えてるよ。」