ただひとつ。Side Story



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早朝……






部活の朝練だった俺は、学校までの道のりを小走りで駆けていった。





理由はもうひとつある。



今日は加藤の水かけ当番の日。



あれ以来……



極力、二人でいる時間を増やしていた。




加藤のことを、ちゃんと知っていく為に……。






学校のすぐ近くに辿り着いた時だった。




正門に……




加藤ではない、他の誰かが立っているのが見えた。




近づく度に、そのシルエットがハッキリしてくる。






「……………。」





そこにいる意外な人物を目の前に……




俺は、立ち止まった。




「……。よお。」




「…おす。」




どこかぎこちない挨拶を交わす。









「……『ただいま』。」





「……『おかえり』……。…って、ここは俺んちじゃねーよ。」





「…うん、そうだな。」




そう言って…、



颯太は、眉を垂らして笑った。





「…………。」




スッキリした顔しやがって。



マジで…



頭来る。




でも……




「…じゃあ、俺急いでるからもう行くわ。」



「…おう。…加藤待ってるもんな。」



「…何でだよ。」



「お前の行動は大体読める。」



「…あ、そ。お前は誰まってんの~?もしかして、楓?」



「…何でだよ。」



「…図星かあ…。」



「違うって。…お前だよ。」




「…はあ?俺?」



「言ったろ。お前の行動は大体読めるって。だから…待ってた。」



「………。」