ただひとつ。Side Story

俺のアタマの中で…




なにかがキレた。




「こいつに何かあったら…、お前は本当の犯罪者だ。俺が証明できる。」



「………!」




「……携帯で、おまえらのやりとりを録ってたからな。」


「……は?」



「…嘘じゃねーぞ。それに、脅しでもない。事実を…映しただけだ。」



「……テメー…。」



「それでも逃げるなら…、俺はどこまでも追ってやる。」



「…卑怯なマネしやがって…。」



「卑怯?…どっちが?……いーから早く、先生を…。」



「………。」



「……おい?」




気づけば……



佐野は呆然と立ち尽くし、横たわる青山の顔を……



じっと見つめていた。



それから、自分の震える拳に視線を移し…、



ただただ……


何をするでもなく、その場に立ち尽くす。