ただひとつ。Side Story



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「…あ。ヤベ。煙草無くなった。」




俺は空になったそれを、左手でくしゃっと握り潰すと…


そのままごみ箱へとポイっと投げつけた。



…が、縁に当たって落ちてしまう。




「下っ手くそ~!」



健がそれを小馬鹿にして笑う。


「卓球部はノーコンなのかあ?」


「………。うるせーなあ。酔ってて手元が狂っただけだ。」



「…そうかあ?」


なおもケラケラと笑っている。



「…それよか煙草も~ないから一本ちょうだい。もうちょいしたら買いに行ってくる。」


「………。お前今何吸ってんだっけ。」


「マルボロライト。」


「…別にいーけど俺の吸える?」



「…吸えるよ。」



俺は健から一本受け取ると…


その、セブンスターに火をつけた。



「…こほっ…。」




昔ほどじゃないけど……


ちょっとだけ、のどに響いた。