ただひとつ。Side Story

そもそも大して本気でもなかったが…、



それは、少なくても恋愛対象には入らないと断言された気がした。



ちっぽけなプライドは崩れさり、彼女への興味が増す一方で……



唯一、彼女の心を掴んでいる【青山】への嫉妬心も芽生えた。
全ては俺のエゴだけれど…。





そんな美女に好かれながらも、どう見ても奴は彼女になびく様子もない。



…の、くせして…


なぜか二人の間には、入り込めない『何か』が存在していた。




「訳わかんね~…。」





俺は目の前に転がる小さな石ころを、軽く蹴飛ばした。




…カツンっ…




「…やべっ。」



運悪く…、


それは、近くに停めてある真っ赤な車のステップに当たってしまう。




あとは言うまでもない。



脇見もふれず、俺は一目散に逃げ出した。