ただひとつ。Side Story

俺が加藤と付き合っていたのは……



半年くらいのものだった。


俺にとっては長続きした恋愛。



今更それを思い出すのはなぜか?



思い当たることは無きにしもあらず。


まあ、いずれにしても…



颯太にこのことをとやかく言われるのだけは、気に食わない。




「ったく…。おまえのせいで……。」



つい、嫌味が口を突いた。




「面倒くせーな。文句あるならハッキリ言えっての。」




そう言いながらも颯太はさほど気にしている様子もなく…、


どちらかと言うと、相手にしていない。




その姿が……



14歳の俺達と重なる。



最も、その頃はこんな関係じゃなかったけれど……。



大体、こんなにあっけらかんとして明るい奴ではなかった。