「風菜いこう」

「…うん」


優斗の横を通って屋上に向かった。


「辛かったぁ…」

「よく我慢したねっ」


今にも溢れそうだった涙が
扉を閉めたと同じに溢れた。


「もぅやだぁ。頭の中優斗でいっぱいで…ッ…この前のキスはなんだったんだろうって考えると辛くなる」



しゃがみこんだ私を抱き締めてくれる風菜。

「南さ、ユウ君のことすごく好きになっちゃったんだね。」



風菜にはお見舞いの次の日にあったことをすべて話した。

あれから2日しかたってない

なのに

優斗のことで頭がいっぱいになるくらい優斗のことを好きになっていた。