すり抜けていこうとする手を引いて、 呼吸も出来ないぐらい抱きしめて。 このまま溶け合ってしまえたらいいのに。 なんて、歪んだ想いだよな。 お前のためには、俺は消えてしまわないといけない。 どこか遠くへ消えてしまわないと……。 何千人いる人混みの中でも 暗い暗い闇夜でも 俺はお前を見つけてしまうから。 「好きだった。」 これ以上お前を傷つける前に… 俺からお前を守るために…… 消えてしまおう。 行き場のない想いを抱えて。