優太に手を合わせたあと、視線を隣の墓石に移す。


おばあちゃんやお母さんが眠っている場所。


優太が亡くなった時、優太の先祖のお墓がどこにあるのかわからなかったから、この場所にたてた。


とっても小さいものだけれど、この場所ならおばあちゃんも近くにいるから、優太も寂しくないかなと思って。


ここで、ちゃんと眠れてるかな。



そういえば……


川越さんと最後に会ってから、一ヵ月が過ぎた。



『何度でも会いに来る』



って言っていたから、もう来ないなんてことはないと思う。


何かあったのかな。


ただ忙しいだけ?



ねぇお母さん……


お母さんは川越さんの想いに気付いていたの?


何で、誰にも何も言わずに、川越さんの会社から姿を消したの?


お母さんがいなきゃ、あたし、どうすればいいのかわからないよ。