「圭介、今日はお兄ちゃんのお誕生日なんだよ」


「まんま!」



それでも視線はケーキに釘づけ。



「とりあえずろうそくに火をつけるぞ?」


「うん」



ろうそくに火を灯し始めると、圭介はいつも火を触ろうとするから、舜が火をつけてくれている間は、圭介を抱っこする。


電気を消して……



「せーのっ、」



の掛け声とともに、



♪ハッピバースデートゥーユー
ハッピバースデートゥーユー



みんなでバースデーソングを歌った。


歌い終わったと同時に、蒼太がろうそくの火をフゥーッと消すと……


圭介がまた



「まんまー!」



と叫んだ。



「あはは、圭介、食い意地はりすぎじゃね?」


「ほんとだよ。誰に似たんだろう」


「絢華だろ?」