「ここ…」


歴史博物館…


「川内、前に言ってただろ?
俺のおかげで日本史できるようになったから、いつか歴史博物館に行ってみたいって。」


先生すごい。
あんなさりげなく言った言葉もちゃんと覚えてるなんて。


歴史博物館なんてデートっぽくないけれど私の話を覚えてくれたことがなにより嬉しかった。


「先生、覚えててくれてありがとう。」


「どういたしまして。
さ、行こうか。」


「うん!!」


「あ、それと体調には気をつけるようにな。最近元気になったとは言え、お前は体が強くないんだから。」


先生…


「ありがとう。
無理はしないよ。」


「よし、じゃあ改めて行こう。」


「うん!」


こうして私たちは博物館に足を踏み入れた。