道理で、寒いはずだ。 「さっきのおめでとうって、なに?」 歩き出してすぐ、京佑くんがそう訊いてきた。 …え、聞いてないの? 「嘉乃、うちの兄と付き合いだしたらしくて」 「え。兄って、諒太郎さん?」 驚いたように少しだけ目を見開いた京佑くん。 あ、そういえば、大学の学祭で面識あったんだっけ。 「うん。ていうか、結婚するんだって」 「…………は?」 絶句してしまった京佑くんに、私は笑った。 京佑くんがこんなに驚いた顔するの、珍しい。