………ぇ…?


笑って出ていく2人は 私の知らない人だった。


夏架と砂依は最初から 私に壁を作っていた。


そんな子じゃなかったのに。


私には見せていない顔があったんだね。


「……っ…っう……。」


涙が溢れたのと同時になったチャイム。


「………ぅうっ…っく……。」


涙が……止まらない。


"……ただうざいだけ。"


"彼氏いて良い子ぶってて評判よくて"


"思ったから避けてんじゃん"


"相澤くんとも仲良いじゃん"


"……私……"


"相澤くんってかっこいいよね"


「…っく……ぅっく……。」


"奈穂ー おはよっ"


"お昼食べょっ"


"奈穂"


"奈穂"


やだ…自分がバカみたい。


あんな子たちを信じた私がバカみたい。


少なくとも 支えになっていたのに。


ぜんぶ ぜんぶ崩れちゃってるじゃない。