「誰かの視線を感じて…」



「誰もいねぇぞ?」



視線の先にはトシの言う通り誰もいない。



でも、確かに視線は感じた。



すると、トシは私の頭に手を乗せ、ポンポンと頭を撫でてくれる。



「大丈夫だ、お前は俺が守ってやる。だから、安心しろ」



彼は柔らかく笑うと、顔を寄せて来た。



それに答えるように私は目を閉じる。



そして、当然のようにキスを交わす。



トシなら私を守ってくれるって、安心出来る。



そう信じてるから――。