「良い夢を見てたのに邪魔してごめんなさいね、桜井さん」 青筋を浮かべ、顔を引き攣らせている教師がいた。 しまった…、今は授業中だった…。 しかも、寝ていたのは数学で、担当はキレると怖いと噂の佐伯先生だった。 自然と口から乾いた笑いが漏れた。 「桜井さん、貴女――」 ヤバい、怒られる! そう悟った瞬間――。