私は心の中で永倉さんに合掌した。 「舞咲」 ふとトシが声をかけて来た。 今は室内に私と彼の二人しかいない。 いつも一緒にいるはずなのに、何故か私は緊張していた。 白のタキシードに身を包み、黒髪をオールバックにしているトシは妙に色気があった。 「似合ってるよ、その格好」 「そ、そう?」 「緊張してるのか?」 少し吃った私を見て、トシはそう聞いて来た。