いつの間にかトシは弁当を食べ終えていて、弁当箱の代わりにチョコレートの箱を持っていた。 しかも、それは私が好きで、よく食べるメーカーのチョコレートだった。 「これやるから許して?」 「…許す」 私はチョコレートの箱を受け取ると、もう一つチョコレートを口に入れた。 ちょうど良い甘さが口に広がり、自然と頬が緩む。