「なんだっお前達ここにいたのか!偶然だな」

友夜がだんだん近づいてくる。

「菜月?
元気なさそうだな…どうかしたのか?」

心配そうに、
私の顔を覗き込み話しかけてきた。

私に話しかけて来た友夜
から慌てて離れ思わずスル-し、
由美が話を切り替えた。

「そうそう、今菜月と話をしていたけど、都合さえ良ければ
今からでも、みんなで食事に行かない?
無理には誘わないけれども」


「僕は、これからやる事があるので、すみませんが
失礼します。」

健はそう言うと、ちらっと
由美の方を見て寮の方へ
戻っていった。

「俺も、これからさっそく
デ-トの申し込み行くから
悪いなっ!」

友夜が左手でごめんみたいに
手のひらを向けて
謝ってきた。

私も、みんなが行かないなら
別にいいなと思い、断った。
本当は一人になりたかったのかも。

「ねぇ由美…健って本当は
行きたかったんじゃ無いのかな?何か言いたそうだった気がしたけど…」

「もう、そんなわけあるわけないでしょ、何言い出すよもう…」

「菜月、もしかしてアイツが心配でそんな風に…」

友夜が、私の方を見ながら言った。
「ちっ違うっ!だだどうしたのかなって」

友夜が腕を組みながら
「だから、それが心配してるって言うじゃねぇの?気になってるな?」

私は、少しイラダチ、中央の階段を
上がってその場から退散した。